ジンライムの一路

私の聖書勉強、ほか徒然

神はわが避け所また力 詩篇46篇

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アッシリアの大軍がエルサレムを包囲します。ヒゼキヤ王はイザヤに祈りを求めます。驚くことに、一夜にしてアッシリア軍十八万五千は全滅するのです。神はわが避け所また力、悩める時のいと近き助け、は現実の歴史となりました。


この詩篇は、マルチン。ルターの愛唱詩篇としても有名です。賛美歌267番は作詩作曲ともに彼のものでありますが、彼はこの詩篇を絶えずうたっていたと伝えられています。彼の宗教改革は決してスムーズに行ったわけではありません。終始誤解され、そのため多くの人からののしられ、悪魔呼ばわりまでされました。時には彼の心は、すっかり滅入ってしまいました。妻が彼の部屋に喪服ではいっていき「神がなくなりました」と言ったおかげで、彼の心に再び光が与えられたこともありました。それほどにルターの苦悩は大きかったのです。


ともすると私たちは、偉大な聖者あるいは信仰の人と言われる人には悩みや苦しみなどはないように思いやすい。私などとは違うのだと考えやすい。しかしそうではありません。悩んだり苦しんだりすることは私たちとなんら変わりがないか、あるいはかえって多いくらいでありましょう、私たちと違って、彼らは、そういう中で近き助けを見いだし、避け所を得ていたということでなのです。そしてそこに彼らの偉大さがあったのであります。


2017年は宗教改革五百年の記念の年でした。改革者ルターはこの詩篇に立ち、宗教改革の激しい嵐の中で、「神はわがやぐら、わが強き盾、苦しめる時の近き助けぞ」と歌いました。この詩篇がどれだけ多くの信仰者を力づけてきたか知れません。


三つのセラ(小休止して考える)は三つのコーラスとなり、読む者の心に、大いなる平安、大いなる喜び、大いなる勝利の調べを響かせます。1~3節。神はわれらの避け所。神に逃れこむ時、神は力となり、苦しむ時のそこにある強き助けとなってくださるのです。いかなる天変地異、歴史の激動の中でも恐れない大いなる平安があるのです。


川がある。その流れは、いと高き方の聖なる住まい。神の都を喜ばせる。(4節)
神はそのまなかにいまし、その都はゆるがない。神は夜明け前にこれらを助けられる。(5節)


4~7節。一つの川あり、その名は喜びの川です。私たちの内に住まわれる聖霊は、私たちを喜びに溢れさせ、私たちを揺るぎない者としてくださるのです。8~11節。来て、主のみわざを見よ。主の驚くべき勝利です。かつてセンナケリブの大軍の弓を折り、槍を断ち、戦車を火で焼かれた主、宗教改革を勝利へと導かれた主は、今も神を避け所とする者に、この大勝利を約束されるのです。


静まれ、やめよ、主こそ神であることを知れ。きょうも私たちのわざを止め、神を避け所とし、私たちの神がどんなにすばらしいことをしてくださるかを知ろうではありませんか。万軍の主が共におられるところに、大いなる平安と大いなる喜びと大いなる勝利があることを体験的に知りましょう。


賛美歌512番に、君は谷の百合、あしたの星という言葉があります。本当に涙の谷を過ぎなければならないような、死の谷の陰を通らなければならないようなことが人生にはあります。しかしその谷にこそ咲いている花があり、そこで百合の花を見つけるかどうかということが、大きな問題なのです。それを見つけた人は谷がもはや谷でなくなってしまいます。あるいは夜明けの暗やみの中で、明けの明星を見つけた人は、その所で大きな光を見いだすのであります。


信仰者の願い求める人生、それはただ単に苦悩のない人生ではありません。たといどのような苦悩の中にあっても、その所に咲いている百合の花を見いだし、その所から、きらめく星を仰ぐととができることであり、この詩人のように近き助けを見いだしていくことであり、それは本当に大きな恵みであります。なぜならば、近き助けであり、避け所である神が共にいましたもうという信仰に生きるとき、 私たちはすべての恐れから解き放たれるからです。


たとい天変地異が起こっても恐れないとこの詩人はうたっています。しかもそれだけではありません。わたしたちは人を恐れない、将来を恐れないと言っています。あすのことを思いわずらうなという言葉がありますが、これも言いかえればあすのことを恐れなくてもよいということなのです。なぜならあすもまた神が私の近くにいましたもうからなのです。私たちにとって一番大きな恐怖、それは死だと思います。しかしそこでも神が近き助けとしていてくださると信じるとき、死さえが恐れでなくなってしまう。


この詩人のように、たといどんな状況にあっても私と共に神がいてくださるのだと信じて力強く生きていきたいと思います。


【祈り】万軍の主よ、あなたは今日も私たちと共におられます。あなたこそ、私たちの大いなる平安、喜び、そして勝利です。今、あなたに身を寄せます。